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ViViの自民党キャンペーン「#自民党2019」は、読者への裏切りではないのか。 元編集スタッフの私が感じたモヤモヤ。

『ViVi』が自民党とタイアップ?

 朝起きると「『ViVi』が自民党とタイアップ」という記事が目に入ってきた。瞬間、何かの間違いじゃないかと思った。『ViVi』と自民党があまりにかけ離れていて、モデルたちの笑顔と自民党とのむすびつきに、違和感があったからだ。

私は1988年から2004年まで『ViVi』編集部にフリーランスのファッションライターとして在籍し、表紙や巻頭ページをはじめとしたファッションページを担当していた。

『ViVi』は『JJ』『CanCam』に代表される“赤文字雑誌”の三番手としてスタートした。講談社は後のりがうまい会社だ。『MORE』が出ると『with』、『POPEYE』が出たら『Hot-Dog PRESS』、『FOCUS』が出たら『FRIDAY』。そういうある種のうまさがあって、プライドよりも実を取る、いい意味で節操がない、そんな社風も嫌いではなかった。

当時から会社に掲げてあるモットーがあった。「おもしろくて、ためになる」。フリー編集者として今でもこの言葉を心に刻んでいる。

さて、今回の問題。私が感じた気持ち悪さとはなんだったのか。

以下、私のTwitterから。

私が作りたかったViVijは、女のこがファッションで自己主張して、いろんなことに関心を持って、人生の一番輝かしい季節を楽しむ雑誌。”社会のことを考えよう”、”動物保護”とか”権利平等”とか語るのはいいけど、政党支持に繋がることは絶対違う。
まして、政党からお金をもらって記事を作るなんて、、

— sayumi gunji (@sgunji) June 11, 2019

昨日からの反響に驚いているのですが、私が言いたいことを補足すると、
1、ファション雑誌が政治について語ることは大賛成。
2、しかし、今回のような一見「みんなで社会問題について語ろう」というキャンペーンに、「#自民党2019 」とあって、よくみると自民党のタイアップだった >続きます

— sayumi gunji (@sgunji) June 11, 2019

3,#PR と書いてあるということは自民党から一定の広告料金が支払われている
4、参院選前のこの時期に、読者にバイアスをかけてしまうこと
5、ファッション雑誌もメディアとしての矜持を持つべき
6,いち政党の「若者を取り込んでおけ」的な流れに利用されている
7、しかもモデルを使って
>続く

— sayumi gunji (@sgunji) June 11, 2019

8、モデルたちはこのことを自覚しているのだろうか?
9、政治をファッション雑誌が語るなら、もっとかっこいいやり方があったはず
10,編集者も悩んだと思うけど、それを通してしまう会社のゴリ押し感が見え隠れする
です。
私自身、アンチではないけどこのやり方で自民党を嫌いになりそう。
以上。

— sayumi gunji (@sgunji) June 11, 2019

 なぜ自民党とのタイアップを決めたのか

 確かに雑誌の広告収益は毎年下がる一方だ。私が在籍していた2003年当時の『ViVi』は最高50万部を発行していた。表紙の常連は浜崎あゆみや安室奈美恵。

日本の雑誌の総売上がピークを迎えた頃だ。1号あたりの広告費は数億円になることもあり、“赤文字雑誌”はまさに出版社のドル箱だった。しかし、2009年以降スマホが普及し、TwitterやInstagramなどのSNSが雑誌の役割を奪うと、雑誌の部数は減少する一方になり、当然広告収益も下がった。

18歳選挙権が実現したいま、若者ターゲットを伸ばして、SNSで支持層を獲得したい自民党からタイアップ広告記事のアプローチがあれば、それは美味しい案件だったと想像に難くない。

今回モデルたちには、ViVi girlというインフルエンサーたちを起用している。私が今まで他媒体で経験している例で考えると、この規模でも大体グロスでトータル800-1000万円くらいの広告料だったのではないかと推測できる。

では、『ViVi』=講談社は金額で自民党とのタイアップを決めたのだろうか?

上記Twitterで指摘しているように、私は「1. ファション雑誌が政治について語ることは大賛成」だ。ミレニアルズと呼ばれる20代女性たちにもっと政治的関心をもち、語り合える場所がファッション誌発信でSNSで広がれば、もっと選挙に参加する若者が増えるのではないか。ローラや渡辺直美など自分の意見をはっきりSNSで発信するロールモデルも出て来ている。

ただし、これが「#自民党2019 をタグつけしてね!」だから、私はモヤモヤしてしまったのだ。

やるなら「覚悟」を持って欲しかった

 雑誌には、編集部が自分たちで企画して考える「オーガニックな記事」と、お金を出す企業や団体の意向を聞きながらつくる「タイアップ広告記事」がある。タイアップ広告記事では、たとえば、モデルたちが企業の商品を紹介することで企業からスポンサー料をもらう。最近では雑誌だけでなくInstagramなどでも見られる広告手法だ。

今回の自民党の企画は後者の「タイアップ広告記事」だ。ここで登場しているViVi girlsたちも報酬をもらって投稿する#PR記事に慣れていて、メイクアイテムの宣伝をするように、今回の仕事を受けたのかもしれない。

このタイアップ広告記事では、「わたしたちの時代がやってくる!権利平等、動物保護、文化共生。みんなはどんな世の中にしたい?【PR】」というタイトルがつけられ、ViVi girlの楽しそうな表情の写真が並ぶ。彼女たちやこの記事に関わったスタッフに対して、きちんと編集部からの説明を受けないまま、議論を経ることなく仕事を受けているでのはないか? だからこそ、編集部の罪は重いように感じる。

そして、何よりも釈然としないのは、彼らが読者や社会に対して、きちんと説明責任を果たせていないということだ。講談社は「政治的な背景や意図はまったくない」と言った

自民党とのタイアップに政治的背景がない、というのであれば、講談社は自民党を政治団体と認めていないことになる。あまりに稚拙な釈明を読み、これを書いた人の顔を想像し、嘆息をする。編集部なのか、会社なのか、この程度の浅さなのだ。

一般的に雑誌では、編集部の責任者がオーガニック記事とタイアップ広告記事の両方をチェックしている。今回の企画の意図や、社会からの反応もある程度予想できたはずで、編集者であればこのタイアップが出ることの反響も分かって腹をくくっているべきではないか? そのくらいの気骨を持ってこのタイアップを受けたのなら、それはそれで編集部の意思を感じるが、この釈明からはそのような思いの一つも見えてこない。やるなら、覚悟を持ってやって欲しかった。

『ViVi』が好きだから『ViVi』の情報を信じる読者がいる

 大好きな『ViVi』を編集していた当時の私たちが一番大事にしていたのは、今を生きる女の子たちにたくさんの選択肢を与えることだった。ファッションで変われること、好きなメイクで変われること、恋人を選ぶこと、仕事を選ぶこと、人生を選ぶこと。全てを能動的に、人生で一番輝いている20代を一緒に楽しめる雑誌でありたいと思っていた。

雑誌は毎号750円という金額を出してくれる読者によって支えられている。そこには『ViVi』が好きだから『ViVi』に掲載されている情報を信じる、というロイヤリティが高い読者との蜜月が存在している。

だから作り手にも強い矜持があったのだと思う。 

なのに、今回『ViVi』はそれを捨ててしまった。

きちんと説明責任も果たさぬまま、読者に政党の支持を促すようなことをしてしまった。

タイアップの広告費で講談社が手にしたものは金額では大きかったが、『ViVi』読者との関係に泥を塗ってしまった罪は重い。

 20代を甘く見てはいけない

 雑誌は部数売上ではとても維持できないメディアだ。だからこそ広告が必要になり、時にはクライアントに寄りそわなくてはならない。だからと言って、この参院選前の明らかに政治的にバイアスがかかるような時期に読者を誘導をしてはいけないのだと思っている。 

20代を甘く見てはいけない。年金も期待できない、低賃金で、ジェンダーギャップ110位の国に生きる彼らは、私たち以上にこれからの日本を憂いている。思っている以上に国や社会自体に期待を持てない若者は多い。それを「おしゃれな見た目でTシャツプレゼントでもすれば、乗ってくるよな」みたいなこのタイアップの画面が気持ち悪い。

「オンナ・子ども」といまだに政治家は、私たちをバカにしているように思える。あるいは読者を軽んじていたのは、『ViVi』編集部だったか。

私たちが絶対やりたくなかったことを今の講談社はした。

とはいえ、現場の元仲間の編集者たちは悩んでいるのだと信じている。

大げさに聞こえるかもしれないけど、大きな出版社が、大きな資金力を持つ大きな政党と組むことはプロパガンダと言われても仕方がない。

今回のことをちゃんと声を上げて、ダメ!と言わなくては、本当にこの国は若者にとって夢もない国になってしまう。

この一件をちゃんと考え、ここから議論を始めよう。

じゃあ、どうやったら『ViVi』読者が政治に関心を持つのか? こんなやり方じゃないところから会話を始めるのが、読者との関係を修復する最善の手段だと思っている。

雑誌が売れない時代だからこそ、今ある読者との信頼関係を取り戻さなくてはならない。

今でも私は『ViVi』と『ViVi』読者を愛している。

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カネカ、批判殺到の「育休直後に転勤内示」を社長が認めるメール

カネカの元従業員の妻が「夫が育休復帰直後に転勤を言い渡され退職した」ことを告発し同社に批判が集まっている。

「炎上」中の同社が6月3日、角倉護社長名で「育休直後に転勤内示」を認めるメールを複数の従業員宛に送っていたことがわかった。日経ビジネスが4日に初めて報じ、ハフポストもメールの文面を入手した。

メールでは、「育児休業休職直後に転勤の内示を行ったということはあります」とネット上での告発の内容を認めた一方、「見せしめといったものではありません」と夫婦が指摘していた嫌がらせの意図は否定した。

ハフポストの取材に対して同社の広報担当者は「Twitter上に書き込んだ人物が本当に社員の妻だとする証拠がない」ことを理由に、「現状ではコメントを差し控えたい」と回答していた。

しかし、メールの文面では「十分な意思疎通ができておらず、着任の仕方等、転勤の具体的な進め方について当該社員に誤解を生じさせたことは配慮不足であった」として、ツイート主の夫が同社の社員だったことも認めている。

メールについて、ハフポスト日本版の取材に対してカネカIR・広報部の担当者は「状況は理解していますが、この件に関しては、基本的にすべてコメントは差し控えさせていただきます」ということだった。

メールではツイート主が元社員の妻であると認めているを受け取れる点についても、改めて取材で尋ねた。

それに対して担当者は、「まだ確認ができていない。(批判が殺到して騒ぎになっている)状況というのは理解しておりますが、人事上に関わる話も含むことですので、個人情報の観点も大きいため、発言は控えさせていただきます」とした。

 

 

メールの文面は以下の通り。

―――――――――――――――――――-

2019年6月3日

社員各位

社長

昨日6月2日より、SNS上に当社に関連すると思われる書き込みが多数なされていますが、正確性に欠ける内容です。

育児休業休職直後に転勤の内示を行ったということはありますが、これは育児休業休職取得に対する見せしめといったものではありません。

十分な意思疎通ができておらず、着任の仕方等、転勤の具体的な進め方について当該社員に誤解を生じさせたことは配慮不足であったと認識しております。

春の労使協議会でも述べたとおり、「社員は最も重要なステークホルダー」であります。

今回のような行き違いを二度と発生させない様、再発防止に努めます。

以上

 


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バーガーキングの「炎上広告」ブラジルで話題に

世の中に数多の「炎上広告」はあれど、バーガーキングの「燃やし方」には及ばないかもしれない。

 

 

同社は3月、ブラジルで新しい広告キャンペーン「Burn That Ad(あの広告を燃やせ)」を開始した。

同社のアプリをスマホで立ち上げ、街中にある「あの」巨大なライバル店のポスターにかざすと、AR技術でアプリ内でポスターが「炎上」してしまうというものだ。

ライバルの広告を炎上させることに成功した後は、同社の看板商品「ワッパー」が無料になるクーポン券が発行される。ブラジル全土で50万食が無料配布されるという。

このキャンペーン、実はライバルを燃やして喜ぶだけのものではないらしい。

Adweekへのコメントで同社のマーケティング・セールス担当者はアプリのゲーム性を付与することで、携帯電話で注文し事前決済するキャッシュレスサービスの普及を促すのが狙いだとしている。

遊び心が満載のアイデアだが、他社商品を燃やすという刺激的な内容でもある。しかし、広告を説明する動画の最後は、直火焼きの肉にこだわる同社の商品にひっかけてこう畳み掛けている。

「結局、直火焼きの方がウマい」


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炎上したら、どう対応するのが正解? 週刊SPA!「ヤレる女子大学生ランキング」のケースから探ってみた

Concept image of business partnership and collaboration

週刊SPA!(扶桑社)の「ヤレる女子大学生ランキング」特集をめぐる大学生グループと編集部の話し合いについて、ウェブ版の日刊SPA!が自ら報じた。ジェンダー表現で炎上する事例は後を絶たないが、批判された側がここまで「本音」を明かすのは異例だ。

炎上対応の参考書「炎上しない企業情報発信」の著者でジャーナリストの治部れんげさんは、SPA!編集部の対応は過去の炎上事例と比べて「一歩前進」した内容だったと評価する。一方で、今後週刊SPA!が良い企画を出した時に、「雑誌を買う」というアクションをとることが大事だ、と警告を鳴らす。

■自らの炎上を、SPA!はどう報じたか?

日刊SPA!が掲載した記事は、「お詫び」から始まる。

続いて、経緯の説明。当初は「ガチ恋しやすい」または「お持ち帰りしやすい」女子大ランキングを作る予定だったものが、最終的に「ヤレる」と変化したという。「編集長である私が、世間の耳目を引きたいためにより扇情的なものを求めていた」(犬飼孝司編集長)と責任を認め、謝罪した。

女子大生グループの質問に対するSPA!側の回答も、驚くほど正直だ。

「何を批判されたと感じているか」と尋ねられると、「女性が好きで親しくなりたい、モテたい、という前提がありながら、結果的には『女性をモノのように見る』視線があったことは間違いないと思うし、その点を深く反省しています」(犬飼編集長)

週刊SPA!編集部話し合いを終えた山本和奈さん(右から2番目)ら4人

また、署名活動を行う国際基督教大4年の山本和奈さんが「批判されると予想できなかったのか」と質問すると、内部でも批判の声が上がっていたことを告白。その声を吸い上げる仕組みがなかった、と率直に認めた。

話し合いの内容を編集部員と共有すること、今後の編集方針について討議することなども約束した。記事の最後は「当該記事で傷ついた多くの方に改めてお詫びすると共に、週刊SPA!を再構築していく所存です」と結ばれ、出席者全員の写真も公開した。

■誰かを傷つけても、その表現を世に出す意義がある、と言えますか?

CMやコンテンツの中で描かれる女性像・男性像がSNSなどで拡散し、不特定多数の目にさらされ、批判されたりブランドイメージが傷ついたりするケースを、治部さんは「ジェンダー炎上」と呼ぶ。

2019年を迎えてわずか2週間余りだが、ジェンダー炎上は相次いでいる。年明け早々、女性が飛び交うパイを顔面で受け止める西武・そごうの広告「わたしは、私。」が物議を醸した。意中の相手に「こっそり飲ませる」ことを勧める下着販売ピーチ・ジョンのラブサプリ(販売中止)の広告も、「レイプドラッグを想起させる」として炎上した。

治部れんげさん

耳目を集めるキャッチーな表現と、誰かを傷つける表現の境界線は、どこに引けばいいのだろう。

治部さんは、2つの質問を投げかける。

「あなたが考える『面白い表現』を外部の人に見せたら、傷つく人がいるかもしれない、という想定はありますか?」

「仮に傷つく人がいるとしても、その表現は世に出す意義がある、と言えますか?」

2つの質問に「イエス」と答えられるだろうか?

■週刊SPA!の炎上対応を採点すると?

出版社での記者経験もある治部さんとともに、これまでの経緯を振り返る。

問題となったのは、2018年12月25日号の週刊SPA!が、男性が女性に金銭を支払って行う「ギャラ飲み」について特集した記事。インターネットマッチングサービス運営者の見解として、「ヤレる女子大学生」と称して5大学の実名を掲載し、炎上した。

問題の特集が組まれていた週刊SPA!12月25日号

「今の時代、これはアウト、と思いました」と、治部さんは第一印象を語る。

1月4日、山本さんらが署名サイトで「女性を軽視した出版を取り下げて謝って下さい」というキャンペーンを開始。7日には、編集部は「読者の皆様の気分を害する可能性のある特集になってしまった」という最初の謝罪コメントを発表した。山本さんらは「論点がズレている」として、編集部に直接対話を求めた。

治部さんも「謝っているのか何なのか分からない、残念な対応だった」と振り返る。

ここまでは、よくある炎上事例と同じだった。

だが、記事中で実名を掲載された5大学すべてが抗議し、海外でも報道されるに至ると、編集部は9日に新たな謝罪コメントをホームページで公開。犬飼編集長名義で「女性の尊厳に対する配慮を欠いた稚拙な記事を掲載し、多くの女性を傷つけてしまったことを深くお詫びいたします」とつづった。14日には大学生らとの話し合いに応じ、内容を日刊SPA!で報道した。

治部さんは「女性をモノとしてみていた」と認めて反省した犬飼編集長の対応について、「性差別表現で叩かれた企業が、ここまで踏み込んで謝罪した例は初めてではないか」と驚く。編集部内でも特集記事に対して批判があったと明かした点についても高く評価。「これまでの炎上対応と比べ、一歩前進した。良い前例になったと思います」と語る。

「炎上しない企業情報発信」治部れんげさん著(日本経済新聞出版社)

ちなみに、治部さんが考える炎上対応の正答例は、

①「逃げない」「抗議に正面から向き合う」「議論する」

②3つのステップを踏んだうえで、謝罪文やメッセージを作る。

③そして、何が問題だったのかを振り返り、今後に生かすーー。

14日の週刊SPA!の対応は、「よくできていたと言える」と治部さんは評価する。

■批判するだけでなく、良いものには褒めてお金を払おう

ただ、これで「めでたし、めでたし・・・」とはいかない。

治部さんは次のように警告する。

「雑誌はあくまでビジネス。今回の炎上対応も、『私たちは変わります』というメッセージを打ち出すことがビジネスとして有益だ、と考えた可能性もあります。『ヤレる』という表現と大学名を名指ししたことで炎上しましたが、週刊SPA!は特別酷い雑誌というわけではない。よくあるエロ表現で、こういうのを好む男性読者が一定数いるのも事実です。」

山本和奈さん

「SNSで批判した人は、次号で週刊SPA!が良い企画を出したら雑誌を買うでしょうか?いくら良い対応をしても、やっぱり扇情的な表現を使わなければ売れないじゃないか、となれば、雑誌がどちらを向いて記事を書くでしょうか?けしからん、と思ったら批判するだけでなく、良いモノは買い支えてあげてください」

「経済的なプレッシャーは、良い変化を加速させることができる」と強調する治部さんは、最後にこう提案した。

「たとえば、今回の署名活動に参加した5万人が生まれ変わった週刊SPA!を買えば、それだけで大きなインパクトになる。悪いものを批判することに加え、良いものは積極的に買い支える。消費者の力を『声』と『経済』の両面から発信することが効果的です」


『本日わたしは炎上しました』打ち切り 過去の「ヘイトスピーチ」で謝罪、連載再開を予定していたが…

芳文社の月刊誌「まんがタイムきららMAX」が、掲載休止していた4コマ漫画『本日わたしは炎上しました』について、6月19日発売の8月号の掲載分をもって最終回とするとTwitterで発表した。

連載再開を予定していたが、作者と協議の上、連載終了の決定に至ったという。

【お知らせ】まんがタイムきららMAX連載作品「本日わたしは炎上しました」に関しまして、連載再開を予定しておりましたが、先生との協議の結果、8月号の掲載分を以って最終回とさせていただきます。作品を楽しみにしていただいていた皆様には大変申し訳ございません。

— まんがタイムきらら編集部 (@mangatimekirara) 2018年7月27日

本作の作者は、漫画家の「どげざ」さん。『本日わたしは炎上しました』は、ネット上に動画を投稿し、再生数を稼ぐためにネット上で炎上することもいとわない女子高生が主人公のギャグ漫画だった。

連載「打ち切り」、きっかけは作者の過去の発言か

どげざさんは、漫画家としてデビューする前の2012年9月に、朝鮮民族に対する差別的な表現をTwitterに投稿していた。6月下旬になって、この時の投稿が問題視され、出版社への抗議を呼びかける動きが出ていた。

6月25日には、「私が過去に行ったツイートにより、特定の方々にご迷惑及びお騒がせしてしまったことをお詫び致します」として、以下のような声明を掲載した。

《私どげざの過去のツイートにて特定の人種への蔑称を使用しヘイトスピーチだと思われてしまう表現、及び特定の方々を不快にさせる表現を使用しご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。

6年前の発言当時の私は19歳と若く、注目されることも無かった為に言葉を選ぶという最低限のマナーを欠いておりました。また、当時の発言が現在の特定の方々に影響を与え不快感を与えるとは思考が及ばずこのようにお騒がせする形となりました。

該当の2012年当時のツイート、及び現在に至るまでの私が行った蔑称を含む可能性のある不特定多数のツイートに関しましてはこれ以上不快な方を増やすことの無いよう削除という形で対処致します。

今後はこのような不用意な発言を自粛し不快に感じる方を増やさぬよう配慮し発言して参ります。改めまして、私どげざの過去の発言で特定の方々を不快にさせご迷惑をおかけしたことを深くお詫び致します。》

現在、どげざさんのTwitterアカウントは削除されている。


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「炎上ではなく灯火を」世界を幸せにする広告を集めた企画展が開催

広告による「炎上」を目撃する機会が増えた。特にジェンダーをめぐる表現は、既存の価値観のままでいたい人たちと、より良い社会を目ざし、変化を求める人たちとの間で、分断がより広がっているようにも感じる。

しかし、視線を移してみると、その分断を繋ぎとめようと社会に語りかける広告も、世の中にはたくさん生み出されている。

「こうこくは、こうふくのそばにいなくちゃね」というキャッチコピーが目を引く企画展「世界を幸せにする広告 – GOOD Ideas for GOODII -」が、東京・汐留の「アドミュージアム東京」で開催中だ。そこには、世界中でさまざまな社会課題の解決にチャレンジする広告が展示されていた。

社会に気づきを与えるアイデア

2016年に第1回が開催され大きな反響を呼んだ。2回目となる今年のテーマは「Humanity(人間性)」。

誤解や偏見、老いや苦痛があっても自分らしく生きる人たちに勇気を、社会に気づきを与えるアイデアがちりばめられていた。

その中でもLGBTをはじめ、ジェンダーやセクシュアリティをテーマにした展示も多く収集されていた。その中からいくつか印象的だったものを紹介したい。

「大問題 #愛は平等」(The Big Deal #EqualLove)/シドニー・ゲイ&レズビアン・マルディグラ

ある一家の誕生日パーティ。皆バーベキューソースをかけている中、突然息子が立ち上がり「僕はトマトソース派なんだ」と打ち明ける。驚愕する家族、激昂する父。しかし、父は思い悩んだあと息子を抱きしめる。
この映像の秀逸な点は、トマトソース派であることをカミングアウトした息子のとなりにいる同性のパートナーの存在が、特に違和感のない日常の風景として描かれている点だ。ラストを締めくくるメッセージは「ささいな違いを大きな問題にすべきじゃない」。

「プラウドワッパー」(PROUD WHOPPER)/バーガーキング

バーガーキングがサンフランシスコのPRIDE PARADEに合わせて実施したキャンペーン。販売された「Proud Whopper」についてお客が中身を聞いても、店員は「わかりません」の一点張り。食べてみるといつものハンバーガーと違いがわからない。ところが、食べ終えると包み紙には「We are all the same inside(私たちみんな中身は同じ)」の文字が。その人を包むものが何であれ、みんな同じ人間だというメッセージだった。

この性を生きる。/東海テレビ放送

性の多様性をテーマに東海テレビが制作した映像。セクシュアルマイノリティの当事者やその家族へのインタビューをまとめたもの。

「残されなかった思い出」(Nobady’s Memories)/PFLAGカナダ

古いホームビデオのような結婚式の映像がいくつも流れてくるが、これらは全て架空の映像だ。もし同性婚があったら残されたであろう「思い出」を描いた作品。

「無限の勇気」(Unlimited Courage)/ナイキ

トランスジェンダーとして初めてアメリカ代表選手となったクリス・モージャーの挑戦を取り上げたナイキのキャンペーン動画。

「#もっと女性を」(#MoreWomen)/Elle UK

社会の要職に女性を増やすためのキャンペーン「#MoreWomen」。フォトショップを使って世界中のテレビ番組や政府の会議の写真から男性を消去してみたという映像だ。

5月19日は、会場2階のライブラリーで、人が「本」となり読者と対話するヒューマンライブラリーも開催。トランスジェンダーやゲイの当事者ら3名が各々の人生や想いを語った。次回は6月23日(土)、視覚や聴覚に障害のある方々が登壇する予定だ。

炎上ではなく「灯火」を

展示はジェンダーやセクシュアリティに関するもの以外にも、障害や年齢、人種、環境などさまざまなテーマに関する広告が展示されていた。思わず時間を忘れてしまうほど、ひとつひとつの広告作品に心動かされた。

炎上は一瞬とはいえ、痛みや怒りを感じる広告の方がどうしても記憶に残りやすい。しかし、最後までじんわりと心に残り続けるものは、きっとひとりひとりの灯火となって、その人のアクションへと繋がっていくのではないかと思う。

炎上ではなく、そんな灯火となるような広告が増えていって欲しい。

「世界を幸せにする広告 – GOOD Ideas for GOODII -」はアドミュージアム東京で7月14日(土)まで開催。


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ワコールのPR記事とツイートに批判の声「女性差別以外の何ものでもない」「偏見とハラスメントを凝縮したような表現」【UPDATE】

衣料品メーカー「ワコール」の公式アカウントの一つ「ワコールブランド」が投稿したツイートが物議を醸している。

これ下着?と驚くようなパンツから、
東北美人に後ろから抱かれているような感じのシャツまで
夏にピッタリのアイテムに干場氏もヤミツキ!#wacoal#wacoalmen#干場義雅#forzastyle

— ワコールブランド (@wacoal_now) 2018年5月11日

これ下着?と驚くようなパンツから、
東北美人に後ろから抱かれているような感じのシャツまで
夏にピッタリのアイテムに干場氏もヤミツキ!

ツイートでは、ワコールの男性下着ブランド「WACOAL MEN」のスポンサード記事を紹介。記事は、講談社のファッションWEBマガジン「FORZA STYLE」が配信している。同媒体について講談社は「仕事もファッションも遊びもスマートな40男、”スマフォー”に向けたWEBマガジン」と説明している

ツイートに登場する「干場氏」とは、FORZA STYLE編集長の干場義雅氏。紹介された記事内ではワコールのMD(マーチャンダイザー)と対談。記事では、以下のような会話が紹介されている。

池田:この生地を折り返すことでズレにくくするっていう手法はワコールが特許を取ってます。実際に触るまでわからないとは思いますけど、全然裾がズリ上がってこないんです。そしてポイントの2つめなんですが、素材にナイロンを使っていまして。60ゲージのハイゲージのものを。

干場:うわ、触るとすごいツルツル。これはエロいですね!

池田:エロいんですよ(笑)。シルクみたいな肌触りなんですよね。ワコールはやはり女性発信のものも多くて、こういう生地は今まで女性が好みがちだったんですけど、最近は男性もそこに追いついてきたようなイメージです。

干場:すごいモチ肌の女性に抱かれているような感じですね。

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池田:これも春夏に適したメッシュ素材です。仕事終わりに穿いてジムに行ったりしてほしいですね。最初にも話に出ましたけど、スーツスタイルも普段のアウターも細めになってきていますけど、下着の段差が出ちゃったらダサいじゃないですか? なので、今回リコメンドした”トルネード設計パンツAir”と”さらパン”は、裾がこのフリーのカッティングになっていて。すっと細身のスタイルでもウェアにひびきにくいんです。

干場:なるほど、何と言うか女性の下着みたいになってきてるんですね。僕、ブラとかもシルクカシミアのすごいハイゲージのニットとかを着けてる女性、好きなんですよ。でもブラジャーがレースとかでボコボコってしてると、あ、この人レースのブラジャー着てるんだなってわかっちゃう。良いとこでもあるんですけど、楽しみにしときたいじゃないですか。そういうことですよね?

池田:そういうことですかね、そういうことですね(笑)。ちゃんとつながりましたね。

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干場:確かに触るとひんやり冷たくて、すごく気持ちいいですね。東北美人に後ろから抱かれているような感じ。

池田:後ろから抱かれてるシリーズですね(笑)。

干場:今回の松竹梅、いつになくめちゃくちゃエロくないですか(笑)。もちろん、これも買いますよ。

池田:ありがとうございます!

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こうしたツイートとスポンサード記事の内容に対して、「女性下着の日本最大手企業としての企業イメージを毀損する表現」「偏見とハラスメントをギュっと凝縮したようなキャッチフレーズ」などと批判の声が出ている。

■「女性差別以外の何物でもない」と批判の声

「ワコールブランド」のツイートに対しては、「なぜ東北美人という女性を持ち出す必要があるのですか?」「男性の購買意欲を高めるための『もの』として『女性』を使おう、使っても良いという発想、女性差別以外の何物でもありません」などと、女性差別的な表現であると指摘する声が出ている。

また、「女性は男性の為の道具とみなして扱う事を是とする、という御社のお考えがよくわかりました」「女性下着の日本最大手企業としての企業イメージを毀損する表現」といった声も。

加えて、「偏見とハラスメントをギュっと凝縮したようなキャッチフレーズ、素敵です」と皮肉る意見や「こんな広告見たら、もうワコール買いたくない」など、不買を表明するツイートもあった。

スポンサード記事に対しても「ロッカールームトークのような下劣な会話が大企業の製品プロモーションとして衆人環視のWebにのせるに値すると判断したのならあまりにも思慮に欠けています」と批判の声が出ている。

ハフポスト日本版は、株式会社ワコールの広報・宣伝部にツイートやスポンサード記事の企画意図、今後の対応などについてFAX取材を申し込んでいる。


【UPDATE】(2018/05/14 1:50)
講談社「FORZA STYLE」に掲載されていた「WACOAL MEN」のスポンサード記事が、削除されたことがわかった。


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『午後ティー女子』のイラストが炎上。キリンに対して「顧客を悪く描いて何が楽しいのか」の声

キリンビバレッジ株式会社が4月26日にTwitterに投稿した「#午後ティー女子」のイラストに対し、「女性客をバカにしている」「不愉快」「二度と買いたくない」などの声が続出している。

4月は出会いの季節!ですが、みなさん新生活には慣れましたか!?
みなさんの周りにいそうな #午後ティー女子 を イラストレーターのつぼゆりさん(@tsuboyuri_)に、描いてもらっちゃいました! 確かに、私の周りにもいる…かも!?#いると思ったらRT#私だと思ったらFav#午後の紅茶pic.twitter.com/NVDbRTzyxu

— キリンビバレッジ♪ (@Kirin_Company) 2018年4月26日

「みなさんの周りにいそうな #午後ティー女子」と題されたイラスト。

自社製品「午後の紅茶」を飲んでいそうな女性として、「モデル気取り自尊心高め女子」「ロリもどき自己愛沼女子」「仕切りたがり空回り女子」「ともだち依存系女子」と名付けられた4種類の女性像を、それぞれの特徴を説明するコメントとともに紹介。

「確かに、私の周りにいる…かも!?」と思ったらリツイートしてほしいと呼びかけた。

このイラストが「午後の紅茶」が好きな女性を揶揄していると受け取った人から、戸惑いの声や怒りの声が続出。

「午後の紅茶を買ってる女性を馬鹿にしてるようにしか見えない」、「顧客を悪く描いて何が楽しいのか」「企画段階で誰もストップをかけなかったのが理解できない」などと顧客への向き合い方を疑問視する声や「イラストを見て不快になり正直買いたくなくなりました」、「女性をモノ化し、批判し、馬鹿にしている広告ですね。(中略)残念ですがもうKIRINの商品買いません」などの不買を表明する声があがった。

今回の「午後ティー女子」を描いたつぼゆりさんは、シニカルなタッチで女性を描く作風が特徴的なイラストレーター。

一部、批判的な声があったものの、「キリンに依頼されて描いてるんだから悪くないでしょ」「つぼゆりさんは今後もご自身の芸風を大事にしてほしい」といった擁護派のコメントがあがった。

ハフポスト日本版は、キリン株式会社コーポレートコミュニケーション部に企画意図や今後の対応について取材を申し込んでいる。返答があり次第、追記する。

【UPDATE(5月1日 午前10時30分)】 キリンビバレッジは「午後ティー女子」のツイートを削除し、謝罪した。 1日午前10時に投稿された謝罪ツイートでは、「お客様にご不快な思いをおかけし大変申し訳ございませんでした」と綴られた。

この度、キリンビバレッジ公式アカウントにおける午後の紅茶の投稿について、お客様にご不快な思いをおかけし大変申し訳ございませんでした。深くお詫び申し上げます。
多くのお客様からのご意見を受け投稿を削除いたしました。今回いただいたご意見を真摯に受け止め、今後の活動に活かして参ります。

— キリンビバレッジ♪ (@Kirin_Company) 2018年5月1日

【UPDATE(5月1日 午前11時05分)】 キリン株式会社コーポレートコミュニケーション部の担当者によれば、当該のツイートは「午後の紅茶に親しみを感じていただくためにイラストレーションを活用した」企画であった。

企画段階から「しかるべき社内手続き」をしていたが、こうした炎上は予期できていなかったという。 「お客様を不快にさせてしまった結果を真摯に受け止め、削除いたしました」と語った。


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