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「いい仕事」は自分も周りも幸せにする。パタゴニアやアップルに学ぶ、幸せな働き方

「こんなものでいいでしょ?」という仕事がまわりに溢れているのは、とても残念。

かと思えば、些細な場面であっても感動を呼び起こされる仕事に触れると、自然と笑顔になる。自分がする仕事なら人に喜んでもらいたいと考えるのは当然で、そこには心の平穏と幸せがあります。

実際は時間に追われ、効率化を計り、切り詰める努力を優先して、人の心を最大限大切にできなくなる場面が少なからず起きてしまいます。必要なことと理解しつつも、これではいかんとも思っている。

では一体どうすれば、人に感動や共感を持ってもらえる仕事をつくり出せるのか?

西村佳哲『自分の仕事をつくる』(ちくま文庫)には、そのヒントがあります。

ほかの誰かでは替えのきかない「自分の仕事」を見つけることが、幸せにつながるのではないか━━。働き方研究家の著者が、「いい仕事」をしている人の現場を訪ね、その魅力と秘密に迫るノンフィクションエッセイです。

パタゴニアやアップルの働き方はどんなものなのか?

魅力的な物事に共通するなんらかの法則を見出す時、私はいつも、好きだけど理由が分からないものを、いくつか並べてみることにしています。本書はまさに、そうした事例が沢山集められたもの。いわば働き方をめぐる小さな報告書です。

そして、この本に登場する人たちはみんな自然でいきいきしていてカッコよく見えます。

例えば、パタゴニア社の社員の大半は1年間のうち2カ月をアウトドアライフに当てますが、結果的にそこで得た経験や知識は仕事にフィードバックされます。

心に残った一説を紹介します。

 

仕事=生き方そのものだ。シェイパーはなによりも前に一人のサーファーであり、そうでなければ務まらない。━━植田義則(トップシェイパー ※サーフボード製造者)

 

ルヴァンはパンも美味しいけど、スタッフ一人一人が醸し出す雰囲気がとてもいいですね。この店に来て、嫌な気持ちになったことは一度もありません。━━甲田幹夫(ルヴァン ※東京・渋谷の天然酵母にこだわったベーカリー)

 

彼らは、誰が誰のためにそれをつくっているのかを知っています。
大事な人が自分のためにつくってくれたモノであれば、とても価値が高いということを。

私たちはなぜ、誰のために、どのように働くのか?

目的意識を持って働く大切さを説く“3人のレンガ職人の寓話”を連想するが、志は持ちつつも新しい価値観に合った働き方を模索したい。

自分自身の発見や工夫が手応えとなって戻ってくることの喜び、かけがえのない存在として受け入れられることの喜びがある。

これからはnew power(個人)が新しい価値観をつくり出します。
これまでのold power(大きな組織)の価値観と微妙に絡み合って今まで気付かなかった化学変化が起こされるのだろう。

いろんなことに気付き、考えさせられる本は面白いし貴重です。

3度読む価値のある本は多くありません。
本書は読む度に自分自身の働き方を考えさせられるし、また新しい気持ちで仕事に取り組めます。

過去の成功事例にいつまでも頼っているのは好きじゃない。
成功した方法論はそれっきりでおしまい。
次は前回とは違う方法論を編み出したい。
常に進化することが最低条件と考えています。

そして、常に今よりもっと楽しい働き方を模索していきたいと望んでいます。

 

連載コラム:本屋さんの「推し本」

本屋さんが好き。

便利なネット書店もいいけれど、本がズラリと並ぶ、あの空間が大好き。

そんな人のために、本好きによる、本好きのための、連載をはじめました。

誰よりも本を熟知している本屋さんが、こっそり胸の内に温めている「コレ!」という一冊を紹介してもらう連載です。

あなたも「#推し本」「#推し本を言いたい」でオススメの本を教えてください。

推し本を紹介するコラムもお待ちしています!宛先:book@huffingtonpost.jp

 

今週紹介した本

西村佳哲『自分の仕事をつくる』(ちくま文庫)

今週の「本屋さん」

片桐明(かたぎり・あきら)さん/文教堂書店 淀屋橋店(大阪府大阪市)

どんな本屋さん?

オフィスビルの中に位置し、いつも仕事帰りの人たちでにぎわっている書店です。2フロアに分かれた店内には、いたるところに店長自らが書いたかわいらしいPOPが展示され、本を選ぶ人の助けになってくれます。POPを見つつ棚からじっくり本を探すもよし、ワゴンやテーブルに展開されたおすすめ本を見るもよし、宝物を探し出すように楽しめます。

(企画協力:ディスカヴァー・トゥエンティワン 編集:ハフポスト日本版)

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世界初「うんこミュージアム」横浜にオープン 触って、撮って、遊べる

うんこミュージアム

「うんこ」を触って、撮って、遊べる、夢のようなミュージアムが、横浜にオープンする。

その名も「うんこミュージアムYOKOHAMA」。カラフルでフォトジェニックな「うんこ」で、子どもから大人まで楽しめる「ウンターテイメント」となっている。

巨大オブジェからは定期的にうんこが噴火する「うんこ広場(ボルケーノ)」

「うんこミュージアム」は「うんこ」をテーマにした世界初のミュージアム。カヤックと、アカツキライブエンターテインメントの2社の共同企画による体験型展示が並ぶ。公式サイトには、「固定概念を水に流すこの場所で、うんこを見て、触って、撮って、遊んで」と誘い文句が並ぶ。

うんこを踏んだり投げたり...。うんこと戯れるウンタラクティブエリア

カラフルに光り輝く「うんこ」が飛び交う「ウンスタジェニックエリア」や、地面に映し出される「うんこ」を踏んづけるゲームが楽しい「ウンタラクティブエリア」など、4つの空間で構成される。

ウンスタジェニック エリア

横浜駅東口の「アソビル」2階。3月15日〜7月15日までの期間限定。料金は、中学生以上1600円、小学生900円。小学生未満は無料。チケットは公式サイトから予約できる。


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アリアナ・グランデ 欠席したグラミー賞授賞式で着る予定だったドレスを披露

アメリカ音楽界で最高の栄誉とされる第61回グラミー賞で、「Sweetener」が最優秀ポップ・ボーカル・アルバム賞を獲得した人気歌手アリアナ・グランデさん。授賞式のパフォーマンスで披露する楽曲をめぐるトラブルで欠席したが、着用予定だったドレスをSNSで公開した。

急遽本日のグラミー賞授賞式への出席を取り止めたアリアナですが、着用を予定していたドレスをSNSで披露🖤
光沢のある純白のドレスがアリアナの美しさを引き立ててます✨
改めて、受賞おめでとう🥂#アリアナ#Grammyspic.twitter.com/RCLOaNbjG8

— アリアナ・グランデ JP公式 (@ariana_japan) 2019年2月11日

just a surfin boy @zacposen

Ariana Grandeさん(@arianagrande)がシェアした投稿 – 2019年 2月月10日午後6時12分PST

授賞式欠席の理由は、パフォーマンスで新曲「7 rings」を披露するつもりだったアリアナさんの意向をプロデューサーが断ったためだと報じられている。

主要4部門のうち「年間最優秀楽曲」と「年間最優秀レコード」の2部門など受賞した「This Is America」のチャイルディッシュ・ガンビーノさんも授賞式を欠席した。


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「アラジン」実写版の予告編に登場 ウィル・スミスのジーニーが衝撃的(動画)

実写映画化されるディズニー「アラジン」の新たな予告編が、2月11日に公式Twitterで公開された。「アラビアンナイト」や「フレンド・ライク・ミー」の楽曲にのせて、アラジン、ジーニー、ジャスミンら主要人物が登場。中でも、ウィル・スミスさん演じるランプの魔人ジーニーの姿は、衝撃的だ。

“Your life begins now… Aladdin”. Watch this special look at Disney’s #Aladdin, in theaters May 24. pic.twitter.com/6kgsmxUtam

— Disney’s Aladdin (@disneyaladdin) 2019年2月11日

予告編は、エジプト出身の俳優メナ・マスードさんが演じるアラジンが、アブー、ジャファーともに魔法のランプが眠る洞窟を訪れる場面から始まる。

象に乗ったアラジンが王宮までパレードする場面や、ナオミ・スコットさん扮する華やかな王女ジャスミン役の姿も。アラジンがジャスミンの手を取って魔法のカーペットに誘うシーンもちらり。

ナオミ・スコットさん扮するジャスミン王女

最後はランプの中から青く光る煙とともにジーニーが登場。「俺を知らないの?」と早口で語りかける。

ウィル・スミス扮するジーニー

「アラジン」は、日本では6月7日に全国公開される。映画『シャーロック・ホームズ』シリーズのガイ・リッチー監督がメガホンをとる。


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ヒロ・ムライさん、グラミー賞の最優秀MV部門に輝く。受賞した「This Is America」とは?(動画)

最優秀ミュージック・ビデオ部門賞に輝いたヒロ・ムライさん(中央)

東京都出身のヒロ・ムライさんが手がけたミュージック・ビデオ(MV)が、グラミー賞の最優秀MV部門を受賞した

アメリカ音楽界で最高の栄誉とされる第61回グラミー賞の発表・授賞式が2月10日(日本時間11日)、ロサンゼルスで開催され、ムライさんにトロフィーが渡された。

ムライさんがMVを監督した「This Is America」は、ラッパーや俳優として幅広く活躍するチャイルディッシュ・ガンビーノさんの楽曲。MVでは、ガンビーノさんが人々を銃撃しながら「これがアメリカだ!」と歌うシーンがあるなど、アメリカの銃社会を痛烈に風刺する映像が反響を呼んでいた

楽曲自体も、今回のグラミー賞で「年間最優秀楽曲」などを受賞している

ムライさんは受賞後の記者会見で、受賞したMVについて「単に正義や悲劇を描くだけでなく、おもしろさなどあらゆるものを取り入れようと思いました。日本からも多くの反応をもらっていて、ふるさとである日本の人にも評価されてうれしいです」と話した

  

■ヒロ・ムライさん、どんな人?

ムライさんの父親の村井邦彦さんは「翼をください」などを手がけた作曲家。アルファレコードの創立者としても知られ、カシオペア、YMOなどのバンドを輩出した。

ムライさんは1983年生まれで、9歳の時に一家で渡米。ロサンゼルスを拠点に、映像ディレクターとして活躍している


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「燃えよ剣」実写映画化。主役の土方歳三を岡田准一が演じる。没後150年の節目に

司馬遼太郎さんの不朽の名作「燃えよ剣」が、人気グループV6の岡田准一さん主演で映画化される。映画「関ヶ原」で岡田さんとタグを組んだ原田眞人監督がメガホンを取り、2020年公開される予定。

土方歳三役の岡田准一(上段中央)。左はお雪役・柴咲コウ、右は近藤勇役・鈴木亮平。下段左は沖田総司役・山田涼介、右は芹沢鴨役・伊藤英明

「燃えよ剣」は、新撰組副長の土方歳三を主人公に、激動の時代に信念を貫いてた志士たちの生き様を描いた名著。1962年から64年にかけて「週刊文春」で連載され、現在までに累計発行部数が500万部を超える大ベストセラーとなっている。これまでにも渡哲也さんら名だたる名優で映画化され、2018年には宝塚歌劇団雪組でミュージカル「誠の群像」の再演が話題となったばかり。

新撰組局長の近藤勇には、NHK大河ドラマ「西郷どん」に主演した鈴木亮平さん。沖田総司役には、Hey! Say! JUMPの山田涼介が抜擢された。ほかに、芹沢鴨を伊藤英明さん、土方と恋に落ちるヒロインお雪を、岡田さんと初共演となる柴咲コウさんが演じる。

五稜郭の戦いで1869年に土方が戦死してから150年の節目に、新たな命が吹き込まれる「燃えよ剣」。撮影は2~4月、京都・滋賀・岡山などを中心に行われる予定。「新撰組」の存在を世の中に知らしめた幕末を揺るがす「池田屋事件」は、オープンセットで当時を再現するという。

岡田さんは、「身に余る大役。変革の時代を演じることは、やりがいのあるタフな作業になりますが、共演者の皆さん、スタッフの皆さんとこの作品を乗り越えて行きたいと思います。土方歳三の人生を覚悟と畏敬を持って楽しんで演じたいです」と意気込んでいる。


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バンクシーの偽札、大英博物館に所蔵。顔がダイアナ元妃になった「10ポンド札」

バンクシーの「ダイフェイスド・テナー」

正体不明の路上芸術家、バンクシーの製作した、顔のすり替わった偽札が大英博物館に所蔵されることになった。イギリスの大手紙ガーディアンが2月1日に報じた

■エリザベス女王がダイアナ元妃に入れ替わった偽札

所蔵されるのは、バンクシーが2004年に製作した偽札の「ダイフェイスド・テナー(Di-faced tenner)」。「ダイアナ元妃の顔をした10ポンド札」という意味があり、本来エリザベス女王の顔が描かれているはずの10ポンド札に、代わりにダイアナ元妃が印刷されている。

さらに本来の紙幣には「バンク・オブ・イングランド(イングランド銀行)」と書かれているところが「バンクシー・オブ・イングランド(イングランドのバンクシー)」とすり替わっている。

大英博物館にバンクシーの作品が所蔵されるのは初めて。BBCによると、代理人から寄贈されたという。

ガーディアンによると、当時バンクシーが効率的に偽札のコピーを製造し、誰でも同じようにコピーを作れる状況だったため、本物のバンクシー作品を手に入れるのに数年かかったという。

担当者はガーディアンの取材に対し「バンクシーの作品は当然欲しい。一風変わったバンクシー作品をコレクションの一つとして加えるチャンスだった」と話している。

バンクシーの作品を巡っては、東京都港区の防潮扉に描かれたネズミの絵が、本人の著作ではないかと話題になった。その後も千葉県九十九里町でバンクシーの作品と似たものが見つかるなど、各地で騒ぎになった。

バンクシーの「ダイフェイスド・テナー」


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乃木坂46高山一実が語る、アイドルという職業 「私も泣きわめくくらい悩んだりしました」

乃木坂49・高山一実さん

人気アイドルグループ・乃木坂46の1期生として、グループを創設時から支えてきた高山一実さん。2018年、高山さんは「アイドル」という枠を飛び越え、小説家デビューを果たした。

アイドルを目指す高校生を主人公にした小説「トラペジウム」(KADOKAWA)を2018年11月に発売。累計発行部数は17万部を超え、大きな反響を呼んでいる。

同作では、ステージやテレビで華やかに活動するアイドルたちのリアルな苦悩や本音も描かれた。高山さん自身がアイドル活動を通して経験したこと、疑問に感じたことも作品に込めたという。

小説家として、フラットな視点でアイドルという職業を見つめることで、どんな発見、変化があったのか。高山さんに聞いた。

自分を取り繕うベール、小説を書くことで剥ぎ取れた

——「トラペジウム」、本屋に在庫がないなど、ネットでも大きな話題になっていました。反響をどう受け止めていますか?

すごく幸せです。

このあいだ1期生メンバーの卒業ライブがあって(※)、変わらないと思っていたグループが変わっていくことを受け入れなきゃいけない、その状況に涙が止まらなくなったんですけど…。

次の日に、編集の方が「トラペジウムにこういう反響が届いています」って読者の感想を送ってくれて。それを読んで、本当に嬉しかったです。

(※編集部注)インタビューは2018年12月25日に行われました。

——高山さんはグループをずっと牽引してきた存在だと思うのですが、悩むことがあったんですか?

「トラペジウム」の連載を書いている最中、どんどんネガティブなゾーンに入ってしまった時があって。

自分が書いた物語が人に評価される気もしないし、こんなの誰も読まないだろうなと思ってしまって、だけど締め切りに追われている(笑)。

それに加えて、乃木坂のメンバーの卒業が続いたので。

——そうした葛藤や迷いを、小説を書くことで消化できた?

そうですね。だから、小説を書くことは本当に楽しかったんです。

小説は…何ていうんだろう、ファンの方に自分の肉片まで飛んでいってるような感じです(笑)。

本当は、こういうことはアイドルとしてはやっちゃいけないのかもしれないし、これで前に進めているのかわからないんですけど。

アイドルになってから、自分を取り繕うベールみたいなものが何重も何重も重なっていって、それを剝ぎ取りたいと思いつつも、剝ぎ取る方法がわからなかったんですよね。

でも、小説を書くことによってそれができたので、いまは「高山一実」として、ベールがない、本当に素っ裸な状態でテレビ番組に出て、仕事ができている気がします。

だから私は幸せだな、って思うんです。ファンの人とか、誰かのためにって思いながら書いたけど、結局自分のためにもなっていたらいいな、と思います。

高山一実さん

「アイドル」を題材にした理由

<高山さんの長編デビュー作となる「トラペジウム」は、アイドルを題材にした小説だ。

女子高校生の主人公・東ゆうが3人の「アイドルの原石」を仲間にして、ともにアイドルになることを目指す。

作中、表舞台に立つことで見ず知らずの人から評価される苦悩や、大衆に”ウケる”アイドル像を戦略的に作っていくリアルな姿なども描かれる。

高山さんによると、長編デビュー作の題材をアイドルにすることは「最初から決めていた」という。>

——なぜ「アイドル」を題材に選んだのでしょうか。

自分の中では、アイドルに関する小説を書きたい、という一択しかなかったんです。

本は好きだけれど、文章を書くことが得意なわけではないし、じゃあ他の作家さんと比べて自分は何ができるのか考えた時に、アイドルの物語だったら詳しく深く書けるかな、と。

アイドルではない人が書いたら、ファンタジーになってしまうかもしれない。

でも、自分はアイドルだからこそ、「こういうアイドルがいたら面白いかも」という話をリアルに書けるかな、と思いました。今のアイドル事情をわかった上で、ちょっとそれたものを書けることが強みになるんじゃないかな、って。

あとは、読んだ人が前向きな気持ちになれるような小説にすることも最初から決めてました。ファンの方に限らず、たくさんの人に夢を与えたいなとはずっと思っていたので…。

——小説では、アイドルの負の部分も描かれていますが、書くことに抵抗はありませんでしたか?

それが、一切なかったんですよね。自由なのをいいことに、好き勝手書いています(笑)。

私はやっぱり、アイドルである限り、極力キレイな、キラキラした部分だけを見せたほうがいいと思うんです。普段はそう思いながら活動してるんですけど…。

小説に限ってはそれをやるとただの綺麗事で終わってしまうし、何も内容のない作品にはしたくなかったので、要所要所に今まで抱いてきた負の感情とか疑問とか、たくさん含めるようにしました。

「アイドルが好き」、その気持ちがなければ難しい職業

——作中では、アイドルになった登場人物のくるみが、「私が私じゃなくなっていく」とわめくシーンもありました。このセリフは、先ほどの高山さんの「アイドルになると自分を取り繕うベールが重なっていく」という言葉と重なります。

くるみのシーンは、実は結構前に書いたもので、半分自分の実体験ですね。

実際に自分がわーってなっちゃった時に書いたんですよね。そこから、一旦冷却期間があって、見返してみて「自分はこんなことで悩んでたんだ」とも思いました。

アイドルって、やっぱりキャラクターを作っていくし、いかに自分の意見をのみ込んでファンの方のために発言できるか、ということが大事で。

特に、アイドルになってすぐの初期の頃って、わかりやすく個性を出すためにみんな無理やり「設定」を作るんです。まず、そこでベールが1枚かぶさってしまう。私はトークを頑張る路線でいって。

どこかのタイミングでそれを剝ぎ取れればいいんですけど、求められることをやらないと人気が出ないんじゃないか、とか、選抜に外されてしまうのではという恐怖があるので、やっぱりそれはなかなか難しい。

数年経つと、楽に考えられるようにはなっていくんです。でも3年目くらいまで、私も泣きわめくくらい悩んだりしました。

——本当にハードな仕事だと思いますし、時には理不尽なこともあってストレスもかかると思うのですが…。

そうですね。だから、「アイドルを好き」という気持ちがないと難しい職業ではあるかな、とも思いますね。

「トラペジウム」の主人公・東と他の3人の女の子の違いは、そこが大きいと思います。

根底に「アイドルが好き」という気持ちがあったら、多分すぐに辞めないと思うんです。

もともとアイドルを好きじゃないし、それにプラスして「本当はアイドルとは別の夢がある」とか「恋愛したい」とか、アイドルという仕事が「つらい」と思ってしまったら、辞めたくなると思います。

だから、アイドルを「踏み台」にして別のことをしたい人は、意外と難しいかもしれないですよね。

でも…アイドルは時に本心を隠す職業ではありますけど、私がいま本心で言えることは、アイドルという職業はいい職業だと思います。うん。

夢のある職業だなっていうのは、本当に思います。

変わることを受け入れる。2019年の展望

——2018年は小説家デビューだけではなく、高山さんと仲がいい西野七瀬さんの卒業など、転機も多かったのではと思います。乃木坂46というグループが変化していくことについて、どう受け止めていますか?

葛藤はありました。変わることを受け入れなきゃっていう自分と、あとは、「この時代の乃木坂が好きだから変わらないで」って思う人の気持ちがわかる自分で。

私はアイドルをすごく好きだったので、変わらないでほしいと思うファンの方の気持ちはわかるんです。どっちの気持ちもわかるからつらいんですけど…。

でも、自分の中で「こういう大人になりたい」と思う人って、「昔はよかった」という考えも理解しつつも、新しい世代とか若者の考えも受け入れる姿勢を見せてくれる人で、それが真の大人だなと思うので。

自分は1期生ですけど、常にフレッシュな子たちと足並み揃えていきたい、という思いはありますね。

——小説家デビューという新たな扉も開いた1年だったと思うのですが、2019年の目標も聞かせてください。

2018年は、本当にアイドルとしての種をまけた年だと思っているので、2019年は芽が出てくれることを祈りつつ(笑)。

また新たな種をまける自信が、今のところなくて。とにかく、やりたいと思うことは挑戦したいのと、やっぱりまだアイドルでいたいという思いがあるので、ちょっとアイドルの方は頑張っていきたいな、と思います。

初心に帰るというか、ちゃんとボイトレとダンスレッスンは通おうかな、と思っていて。窓口が広くなって、高山一実の存在を知ってくれる人がたくさん増えた時に、自分のアイドルとしての姿に自信を持ちたいんです。

「アイドルってすごいものなんだ、輝くんだよ」ということを、自分がやっぱり見せていきたいと思うので、そっちを頑張りたいな、と思っています。


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「日本と韓国、異なるアイドル文化を合わせる」ソニー・ミュージック、韓国JYPと共同でガールズグループ結成へ

ソニーミュージックエンタテインメント代表取締役の村松俊亮氏、パク・ジニョン氏

株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントが、K-POPグループの2PMやTWICEなどを輩出した韓国の大手芸能事務所JYPエンターテインメント(以下、JYP)とタッグを組み、新たなガールズグループを作る。2019年夏に日本国内8都市のほか、ハワイとロサンゼルスで大規模オーディションを開催するという。

2月7日、JYPの創業者で、2PMなど数多くのアーティストのプロデュースを手がけてきたパク・ジニョン氏が来日会見を実施。流暢な日本語で、プロジェクトの全容をプレゼンした。

「Nizi Project」、応募資格は国籍不問。6カ月のトレーニング期間も

プロジェクト名は「Nizi Project(ニジプロジェクト)」

応募資格は、満15歳〜満22歳の女性。国籍は不問だが、「日本語でコミュニケーションが取れること」が条件として設けられている。ジニョン氏によると、より多くの日本のファンとコミュニケーションを取れるようにするため、言語能力を条件に入れたという。

2019年5月1日からエントリーを開始し、7月から8月までの1カ月間で、日本国内8都市(札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡・沖縄)、海外2都市(ハワイ・ロサンゼルス)でオーディションを開催するという。

ジニョン氏によると、このオーディションで20人の候補生を選抜。

その後、選ばれた候補生はJYPでデビューに向けた半年間のトレーニングを受け、2020年11月に日本でメジャーデビューを迎える。最終的に選ばれる人数は、現段階では決まっていないという。

さらに、オーディションの模様は2019年10月ごろ、リアリティー番組として放送する予定という。

「未熟さ」を見せる日本と「完璧な姿」を見せる韓国のアイドル 2つの文化を合わせる

近年、多国籍グループのTWICEやGOT7、EXOなどの活躍が目覚ましく、アイドルのグローバル化や多様化は加速している。

2018年には、韓国の音楽専門チャンネルMnetとAKB48グループがコラボしたオーディション番組「PRODUCE 48」が放送され、日韓合同ガールズグループIZ*ONEが誕生した。

ジニョン氏は「Nizi Project」の構想について、以下のように意気込みを語った。

「日本のアイドル文化は、準備する過程からファンたちが一緒に応援してくれる。成長する姿を共有するため、アイドルたちが完成されていない状態、つまり『未熟な姿』も気にせずに見せると思います。反対に、K-POPアイドル文化は長い間徹底的に企画し、準備して、ある程度『完成された姿』を見せます」

「今回のプロジェクトはこの2つの文化を合わせており、準備は長い期間徹底的にしますが、その過程をファンにお見せする計画です。日本だけではなく、世界中で勝負できることを目標に、みなさんが誇らしく思えるグローバルグループが誕生できるよう、最善を尽くします」

このプロジェクトが成功すれば、「男性グループ」を育てていく構想もあるという。

国境や文化の垣根を超えた、新たなアイドルグループの誕生へ━━。2019年、このプロジェクトに大きな注目が集まりそうだ。


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紙からスマホへ。東村アキコさんが「縦読みマンガ」の無料連載を始めた理由

東村アキコさん

『東京タラレバ娘』や『かくかくしかじか』などで知られる漫画家、東村アキコさん。東村さんはいま、「ウェブトゥーン」と呼ばれるスマホ向けの縦読みマンガに挑戦している。

ウェブトゥーンは、Web(ウェブ)とCartoon(マンガ)を組み合わせた造語で、韓国の若者世代を中心に発展した。1枚ずつページをめくるのではなく、スマホ画面を縦にスクロールすることでマンガを読む。

東村さんは2017年12月、韓国発のマンガアプリ「XOY」で、アラサー女性を主人公にした『偽装不倫』の日本語・韓国語版同時連載を開始。毎週土曜に更新され、1日1話、無料で読むことができる。(日本語版は現在LINEマンガで連載中)

紙からスマホへ。20年のキャリアを持つ人気作家が、新しいマンガ表現に踏み切った理由は何なのか? 東村さんの仕事場を訪ねた。

漫画家の東村アキコさん。今は紙の原稿ではなく、iPadとペンタブでマンガを描いている。アシスタントが使うのもiPadだ。

縦スクロールは、「やればすぐに慣れるだろう」

━━先生の作品をずっと紙のコミックスで読んできました。紙で描いてきた漫画家さんが縦スクロール(縦読み)マンガを始めるのは、かなり思い切った決断だと思うのですが…。

縦スクロールは、やればすぐに慣れるだろうな、というか。

描き方自体は実は今までと変わらなくて、私は普通のマンガと同じように1ページずつ描いてるんですよ。

1ページの原稿に描いたものを、編集の方が1コマずつバラして、縦スクロールの形に割り振ってくれるんです。

「偽装不倫」の41話より。従来型の原稿に描いた絵やセリフを、編集者が1コマずつバラして「縦読み」の原稿にしているという。全コマがフルカラーだ。

<「偽装不倫」の線画。>

━━ウェブトゥーン(縦読みマンガ)の連載を始めたきっかけは何だったのでしょうか?

まず、数年前から白黒で描くのもカラーで描くのも手間はあまり変わらないな、と思っていて。

今はデジタルが普通になってきてるんですけど、スクリーントーンを貼るのは結構手間がかかる作業なんです。カラーは色を決めて塗るだけだから、むしろカラーの方が速いんじゃないか、と。

そもそもトーンって活版印刷の技術で、白黒の紙で色の濃淡を表現するためにあるんですよね。スマホ向けのウェブトゥーンはフルカラーが基本なので、このデジタルの時代に白黒のトーンを貼る意味って何なのか?と思っていたんです。

そのタイミングで連載の話をいただいて。

私の場合フルカラーでも速さは変わらないだろうし、白黒のマンガばかりだとこの先ダメじゃないかと思っていたので、連載を始めました。

━━紙の方がいい、という作家さんもいると思います。デジタルに抵抗はなかったのでしょうか?

私は、そんなに抵抗はなかったんですよね。

私としては、デジタルに移行しても何も困らないし、むしろ旅行先に10冊マンガを持って行くよりiPadで読めるなら、それがいいかなって思っています。

「コミック誌を毎月読まない」現代の中高生

━━電子化が進み、マンガの読まれ方はどんどん変化しています。去年夏、先生が京都精華大学の講演で話していたエピソードが印象的でした。福岡の中学校に行った時、コミック誌を読んでいる中学生が全然いなかったと…。

そうそう。

私達が子どもの頃は、「りぼん」とか「ちゃお」とか、毎月必ず読んでいたじゃないですか。男子は「ジャンプ」や「マガジン」、「サンデー」を読んで、みたいな…。

でも、福岡の中学校で講演会をした時、「定期購読している雑誌がある人」って聞いたら、手を挙げたのがたった3人で。おもしろかったから、写真を撮ったんだけどね。

東村さんが見せてくれた写真。「雑誌の定期購読をしている人」という質問で、手を挙げたのはたった3人だった。

講演する時にこういう質問を聞くようにしてるんですけど、10年前は、手を挙げないとしても「すみません、読んでないんです」って罪悪感が漂う空気があったんですよね。

それが、この時はみんなが「ん?何を聞かれてるのかな?」って顔をしてた。「雑誌の定期購読ってどういうこと?」みたいな。

「定期購読」の概念すらない世代、という感じがしたんです。

━━それは衝撃を受けますね。

それで、手を挙げた3人に何を読んでいるか聞いたら、親が買っている「まんがライフオリジナル」が1人、残り2人は「ジャンプ」でした。

実質2人だな、と思ったの。この子たちが高校生になり、大学生になる未来を考えた時に、「これはもうダメだな」と思ったんです。

ウェブトゥーンの連載で「外見至上主義」という人気作品があるんですけど、「じゃあ『外見至上主義』を読んでいる人?」って聞いたら、みんなが知っているような反応だった。

その時に、雑誌じゃなくウェブトゥーンを読んでるんだな、って実感しました。

うちの子も中学生なんですけど、私がどの雑誌でどんな連載をしているか全然知らないのに、ウェブトゥーンで連載を始めた時だけ「みんなが言ってる」って唯一反応があって。

だからもう、そういう時代なんですよ。しょうがないんです。

雑誌でやっていると、「お客さんの実体が見えづらい」

━━紙でマンガを読んでいた世代としては、寂しい気持ちもあるんですが…。

でも、もう雑誌でやっていてもどうしようもないと思います、私は。固定のお客さんはもちろんついてくれているけど、雑誌を毎月買ってくれる人はよほどのマンガファンか、関係者だけ。

昔を懐かしんだり振り返ったり、「あの頃の雑誌はよかった」とか言っても、意味はないんです。どんどん変わっていくし、その変化に自分が合わせていくしかない。時代は戻らないですから。

昔はメインとして載ってる人気作家さんの作品と一緒に、新人の作品もいっぱい載っていて、それも全部読んでたでしょう? 端から端まで。その人が成長していくのを見守る、みたいな。

でも、今はお笑いもそうだけど、「面白いものだけ見たい」という文化になってきている。雑誌文化が時代と合わなくなっているんだと思います。

私はよく雑誌を「船」に例えるんですけど。

━━「船」ですか?

雑誌がタイタニックみたいな大きな船で、編集や漫画家を船で演奏するオーケストラだとすると、今はお客さんがほとんど乗っていない船みたいなんです。

一応たゆたっているし、その船でみんなずっと暮らしてはいける。でも、お客さんの実体が見えづらいんです。

こっちは演奏しているけれど、お客さんがホーンテッド・マンションの「透明な人」みたいなイメージ。

反響がないんです、雑誌でやっていても。10〜15年前はみんなアンケートに感想を書いてくれたり、ファンレターが届いたり、ネットに感想が上がったりしたけど、今はそれほどの反響がない。

今まではメインのピアニストのファンがたくさんいて、オーケストラの一員でも食っていけた。それが、いきなり荒波に放り出されて、自分で小舟を漕いで釣りをしながら食っていく、みたいな世界になってる。

あとは港や道端で演奏して、チャリンチャリン小銭を稼ぐという…。

だったら私は港に行って、少人数しか小銭を払ってくれないけれど、生身の人の前で演奏したいな、という気持ちでいます。

━━すごく厳しい時代に突入していますね。

若い世代がマンガをまったく読んでいない、というわけではなくて。「東京喰種」とか「亜人」、「進撃の巨人」とか、作品単位で1日1時間くらいは読んでいるのかな、という印象はあるんですよね。

だから、今後はビーチフラッグみたいに、その1時間をどう奪い合っていくか。厳しいですけど、その勝負に乗り込んでいくしかないと思います。

同時に複数の連載を抱える東村さんは、漫画家の中でも有数の筆の速さを持つ。

でも、あまり儲からない? ウェブマンガの課題

━━ウェブトゥーンでの連載の反響はどうですか?

もちろんいい反応もあれば、もうちょっとこうしたら?みたいな感想もあるんですけど、すごく反響があるんですよね。

やっぱり嬉しいですし、やりがいがあります。「お客さんはここにいたんだ」という感じがします。

━━私も縦Uスクロールマンガを読みますが、一方で見開きを使った大胆な表現がないなど、紙と比べて物足りなさも感じます。

そこは、ウェブトゥーンが負けるところで。見開きの迫力を見せられないから、動きがあるバトルものとかスポーツものとか、向かないジャンルもあるんですよね。

どちらかというと、会話劇とかの方が向いてる。映画で例えるなら、『アベンジャーズ』みたいなものはやりにくいけれど、『かもめ食堂』みたいなものはやりやすい。

だから、紙で、見開きでやってほしいな、と思うマンガもやっぱりあるんですよね。

「偽装不倫」43話より。ウェブトゥーンには「背景を描き込みすぎない方がいい」などの特徴もあるという。

一方で、より内容の質が高いものが求められるようになるのでは、とも思っています。イラスト付きの携帯小説と似たようなものだから、小説的な要素や面白さがないと持たないのかな、と。

雑誌だと見開きでバーンって勢いで見せられるけど、そういうのが通用しないから。読ませる力がある作家の方が上手くいくのかな、という気がしますね。

ただ、あまり儲からないと思います。漫画家を目指している若い子がここに参入して、食っていけるように頑張ろうと思っても、今の状況だとなかなか厳しい。

━━そうなんですね…。

雑誌文化が衰退してきてるから、雑誌に「見切り」をつけてウェブをやってるのでは、と感じる人もいると思うんですけど、そうじゃなくて。こっちが儲かる、というわけじゃないんです(笑)。

雑誌なら、若くても新人だとしても、暮らせる程度の原稿料をちゃんともらえるんですよ。売れっ子の先生が頑張ってくださるおかげで原稿料をもらえるのが、雑誌システムのいいところで。

ウェブの場合は、完全に一匹狼になってやるわけだから。雑誌で連載するほどの給料が出るかと言えば、難しいですよね。だから、「それでもやるのか?」という話になってくるんですけど…。

でも、それでもやる人が天才なのかな、とも思うので。逆に絞れていいのかな、とも思うんですけどね。

表現が限られることと儲からないこと。ウェブトゥーンのデメリットと改善していくべきところはそこだと思います。

━━稼げるかどうかは、いずれ紙とデジタルが逆転するのでは、とも思うのですが…。

でも、ウェブトゥーンは基本的にタダのコンテンツですしね。とんでもない才能やアイデアがある人はちゃんと稼げると思いますけど、そもそも若い子がお金を出す文化があまりないので。

だから、バイトをしながらマンガをやっていくしかないんじゃないかな。こういう話は、京都精華大学の講演でも話しました。

日本と韓国、2カ国で連載する難しさ

━━『偽装不倫』は韓国語に翻訳され、韓国でも連載されています。グローバル展開も視野に入れているのでは?

私はK-POPがすごく好きなんですけど、K-POPがYouTubeとか無料コンテンツを戦略的に使って、世界中に広がっていくのをリアルタイムで見ていて、本当に驚いたんですよね。

最初はまさかそんな日がくるとは思ってなかったんだけど、とうとうBTSがアメリカの番組に出演し始めて。その時に、韓国のコンテンツの拡散力ってすごいな、と。

その拡散力にちょっと乗っかってみたいな、と思ったのが、韓国のマンガアプリで連載を始めた理由の一つでもあります。

あと、K-POPのアイドルの子に私のマンガを読んでもらいたい、という。これが大事なんですよ。

━━そういう理由もあるんですね(笑)。

でも、そういう理由もないとやらないでしょう?毎週毎週、やらないですよ。儲からないって言ってるんだから(笑)。

ただ、グローバルで垣根なくやっていくと言ったって、やっぱり政治状況によって摩擦が生じることは多いので、乗っかればいいという単純な話でもないんですよね。

国際的に仕事をすることの怖さやリスクは、やっぱりある。だから、日本は日本でちゃんとコンテンツを作って、自分の国で根を張って頑張ることもしないと絶対にダメだ、と思っています。

━━リスクはあれど、『偽装不倫』を読んでいる韓国の子と日本の子が同じ話題で仲良くなれるとか、そういう繋がりが生まれたらいいのかな、とも思います。

それはあるかもしれないですよね。結局マンガとかアイドルとか、エンターテインメントの究極の良さって、誰かを元気にできるとか救いになるとか、そういうところにありますからね。

自分の漫画家人生を振り返ってみても、「あの時先生のマンガを読んで元気になりました」とか言われた時、私はこのために仕事をしているんだろうなって毎回思うんですよね。

それが韓国の人にも広がったり、自分のマンガがきっかけで日本と韓国の子が仲良くなったりしたら、すごく嬉しいなと思います。

「儲からない」とかいろいろ言っていますけれど…本当はそっちの方が大事ですから(笑)。

━━どちらも大事なので…。お話を聞いて、ウェブトゥーンはまだ「発展途上」の一面もあるのだと思いました。

そうですね。私がウェブトゥーンで連載していることで、漫画家を目指している若い子たちに「こっちは儲かるんじゃないか?」と期待させてもよくないので、そこはちゃんと伝えたいところです。

でも、やらずにいて、数年後「あのときウェブトゥーンで描いていたらよかった」と後悔するのは嫌なので。チャレンジしたことに悔いはないですし、あと1〜2年は頑張ってみようかなと思っています。

連載を数本抱えて体力的にもしんどいんですけど、「やってみたけど、あまり儲からなかったんだよね」って言えた方がいいかな、と思うんですよね。

 ◇

『偽装不倫』は、スマホアプリ「LINEマンガ」で毎週土曜に更新される。コミックスは第1巻が発売中(文藝春秋)。第2巻が2月28日に発売予定。


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